ひとりごと
〜2005.Feburary〜


新宿を次の新宿までグルグルグルグルグルグルって回るんです。

(アナログフィッシュ「山手ライナー」より)



2.25 fri.

どーでもいい話が続いたので、ここいらで少し真面目な話をば。
これでも一応、(自称するのも恥ずかしいけれど)メディア論なんて
学問やってる人間だし、こんなこと言う機会も今しかないと思うので。




そう今日のテーマは、「とってーもだーいすっき、ホリエーモン♪」です(笑)。




彼の出身が私と同じ福岡県八女市であることは、この際、置いときましょう。
そんな同郷びいきを差し引いたとしても、当Say Hello to Max Weber!では、
ホリエモンを応援しています。




私は株のことには素人なので、その辺のことはよく分かりません。
が、少なくとも、メディアをめぐる状況に対して、彼はとても重要な
問題提起をしているように思います。








ちなみにホリエモン、先日、日本テレビ「きょうの出来事」に
生出演して、マジ切れしてましたね。
「私、そんなくだらない質問受けるなら帰ります」とか言って。




(そして、今TBSのニュースを見ていたら、フジの日枝会長も、
「面白おかしく報道するな」と怒ってました。
「とくダネ!」やってる放送局のトップに、そんなこと言われてもね…)




確かに、あの時の「きょうの出来事」はくだらなかった。
日テレとしては「フジvsライブドアのバトル」として煽り立てたくて、
しかもライブドアを「欧米式な一方的侵略者」に仕立て上げることで、
逆にフジ(およびマスメディア産業)を日本的善良経営企業にしようと
いう魂胆が見え見えでした。




当然「そんな質問には答えられません」と突っぱねるホリエモン。
(自社の株価にも響いてくる問題なのだから、迂闊に答えられないのは当たり前)




何より面白かったのは、ホリエモンがその日テレ側の露骨なまでの
イメージ誘導を完全に見抜いて、それを生放送で暴露してしまったこと。
「ある意図があってその方向に私を誘導したいんでしょ!」とブチ切れするも、
スタジオにいたアナウンサーや評論家は、この訴えに答えることができず
完全にスルー。




日テレは、ホリエモンの「日本人には受け入れがたい冷徹な経営戦略」を
浮き彫りにすることで、彼を悪者にしたかったのでしょうが、今回は逆に
マスメディアによるホリエモンへの「ネガティブイメージ貼り戦略」の方が
浮き彫りとなり、彼らの浅はかさが露呈する結果となってしまいました。








ただ、私は彼の言っていることに全面的に賛成している訳ではありません。
彼は「既存メディアとネットの融合」ということをしきりに喧伝している
訳ですが、具体的にどうしたいのか、という点についてはいまひとつ
よく分かりません。




…と思ってたらホリエモン、ジャーナリスト・江川紹子氏のブログ内
インタビューで、かなり率直にこの疑問に答えてました。一部を引用すると




――新聞を持つことも考えているのか

その(=新聞を持つ)方が信頼度が増すと思うんですよ。
バンバン拡販して部数を何十万にするとかは考えてなくて、
出してるってことで(信頼を)感じると思う。



――せっかく新しいメディアを作るのだから、今までにないものをと思わない?

思わないですね



――今までにないものを作るからこそ意味があるのでは?

ベルに意味なんてかくても(原文ママ)いいんですよ(笑)。意味なんて
どうでもいいんですよ。我々の目的は、意味あることじゃないんですよ。
新しいものを作ること、意味のあることが重要なんじゃない、我々にとっては。



――市民記者を募集するのは、新しいやり方では?

それも単なるコスト削減策なんですけどね(笑)。



――でも信頼度を上げようというのなら、それなりの質の人を集めないと。

紙(=新聞)を出してりゃ、みんな信用しますよ。そんなもんですよ。
(…)例えばうちなんか「東京経済新聞」とかっていう名前にしようかと
思ってるんですけど、日経と同じようなロゴで「東京経済新聞」って
書いてあって、全く同じような体裁で出ていたら、分かんないじゃないですか。
ああなんか格がありそうだな、とか思うでしょ?



――メディアを持つということは、情報を通じて人の考え方を
左右する可能性がある。

そうですね。



――そういうことに関心は?

全然ないですね。
今の記者の人は、大マスコミ的な意識っていうか、悪く言うと思い上がって、
自意識過剰なところがありますね。うちに来る人も、(…)「ライブドアにとって
悪いことも記事にしますよ」と言うんですけど、そんなの勝手にやってよ。
わざわざ報道しなくても、2ちゃんねるとかでうちに悪いことは書かれている
わけで、見りゃ分かるわけですから。そこにはウソもホントも書かれていて、
(ユーザーは)それを自己責任で判断すると。それを新聞に書かれたから
本当なのかっていうと、別に本当ではないかもしれない。ある意味、歪曲して、
脚色して記事にしているわけだから。



――編集方針とかはどうするのか。

そんなもん、何もないですよ。



――何もないと……

そう思うのが既成概念。ありのままを出せばいいんじゃないですか。



――ありのまま出すといっても、客観報道だって主観が入る。

うん



――じゃあ、ライブドアの報道は、どういう主観が入るんですか?

それぞれじゃないですか。だって市民記者が書くんだから。



――でも、デスクがチェックをするでしょう?

チェックするといってもそれはウソを書いてないかとか、(…)裏を取ったのか、
とか。あとは、てにおはを直すとか。そういうレベルの話ですから。



――事実が確認されれば、あとはどんな話も載せる、と?

紙面が許す限りですけどね。あとは人気ランキングだけですよ。



――人気?

インターネットの(ニュースに)アクセスするじゃないですか。
(…)注目度が高い記事はアクセス数が多くなる。それを紙にする時に、
見出しを大きくする。紙は一日一回くらいしか出せませんからね。



――ある程度の方向性がないと、何でも載せますというわけにはいかない。

いいんじゃないですか。自分で判断して下さい、と。それで、世の中の意向は
アクセルランキング(原文ママ)という形で出てくるんですから、その通りに
順番並べればいいだけでしょ。



――みんなが注目すると大きく扱われるが、埋もれている話を
発掘できないのでは?

埋もれていることを発掘しようなんて、これっぽっちも思ってないんですってば。
そういうのは情報の受け手、興味を示す人が少ないわけですから。(…)一応
ネットには載せておきますから、(興味のある人が)勝手にアクセスして下さい、と。



――例えば、イラクのこととか、新聞ではもうあまり載らない。でも……

いいんですよ、(そういうことは)みんな興味ないんですから。興味ないことを
わざわざ大きく扱おうとすること自体が思い上がりだと思うんです。



――でも、提供されなければ興味もわかないのでは?

そうじゃないと思う。興味がないことを無理矢理教えてもらって
どうするんですか? 何の価値があるんですか、そこに。気づかせたら、
何かいいことあるんですか、ユーザーの人たちに。気づかせることによって、
新聞をとっている人に、何かメリットあります?



――情報を提供しなければ、興味を持つきっかけにもない(原文ママ)。

いいんじゃないですか、別に興味を持たなくても。
興味持たないと、いけないんですか?



――いけないと言っているのではないが……

じゃあ、いいじゃないですか、それで。そういうもんじゃないですか、情報って。
それこそ、押しつけじゃないですか。









本当はもっと長いインタビュー記事です。この引用の仕方にも私の主観が
入っていることは間違いないので、興味のある方は、ぜひ全文を読んでみて
ください。本当におもしろいです。




さて、これを読んでいると、奇妙な逆転現象に気がつきますね。
受け手のメディアリテラシー(情報の価値付け/取捨選択能力)をホリエモンは
素朴に信じていて、「新聞には情報を取捨選択して届ける義務がある」という
従来のメディア観を信じているのは、実は江川氏の方だったりする訳です。




「ありのままに」「ある一貫した編集方針もなく」情報を提示し、
あとは受け手の情報選択能力に任せる、というホリエモンのメディア観は、
既存メディアの「私たちのような情報を取捨選択する能力のあるものこそが
情報を選び、一般大衆に届けなければならない」という「思い上がり」を、
完全に相対化してしまうものです。




なるほど。「メディアの将来をどうしていくか」という彼の問題提起について
真面目に向き合いたくないからこそ、既存マスメディアは彼を冷徹な侵略者に
仕立て上げ、企業間戦争の問題に矮小化しようとしているのですな。




そういった意味では、今、受け手の情報判断能力が試されているといえるし、
ここで結局ホリエモンが一方的に悪者にされて退場する結果になるのであれば
(そしてそれを世間が支持するのであれば)、彼が期待した受け手の主体的な
情報判断能力は、まだまだ未成熟だったということになるのではないでしょうか。








ただ一点、ホリエモンの主張で解せなかったのは、
「新聞を持てば信頼度が上がる」という話。




朝日や読売などの大新聞は「新聞だから」信頼されている訳ではありません。
紙媒体という(モノとしての)メディア性が信頼度を上げていることは間違い
ありませんが、それ以上に(それが作られたものであるにせよ)大新聞の
歴史性が格式を高め、信頼度を強めている訳です。




なので、いくら日経の形式をまねても、それがあまりにも歴史の浅い
ライブドアが発行している新聞である、ということが周知の事実である以上、
紙媒体だからといって無条件に信頼される訳ではありません。




事実、スポーツ新聞やタブロイド紙など、紙媒体であっても信頼度の低い
メディアは存在しているし、それは送り手も受け手も、そもそも記事に
信頼感を期待していないから、新聞が「ネタ的コミュニケーション」として
成立している状況が生まれている訳です。




市民記者を「コスト削減策」などと公言している以上、記事に対する
信頼感は生まれるはずもありません。そもそも彼は記事を信頼するか否かを
全て読者に委ねようとしているのですから(その試み自体は、前述の通り、
私はとても面白いと思っています)、新聞を持つことが信頼を生む、という
前提は矛盾しています。








今回の「決算期だよ!ホリエモン ヒエダのスケープゴート大作戦」を
見ていると、現在のメディアが抱えている様々な問題が浮き上がってきますね。




メディアもあくまで経済活動を行う企業体ですし、視聴率を0.1%上げるために
なりふり構わぬ戦略をとってきた放送局に、今さら「メディアの公共性」を
語る資格なんてあるのか。




そしてライブドア側も、既存メディアへのアンチテーゼを出すのではなく
(アンチテーゼは、既存メディアの強大な力を前提にしないと成り立ちません)、
独自の未来像を描く必要があるのではないか。もちろん、彼のやっていることは、
(メディア論的にも)あまりにも面白い試みなのですが。








何はともあれ、今回の騒動で一番得をしたのがNHKであることに、
疑問の余地はないかと思われます。










2.23 wed.

今日、バイト先があるJR中央線某特快停車駅の北口を出ると、
どうやらストリートミュージシャンがライブを行っているらしく、
駅前ロータリーに人だかりができておりました。
周りにはTBSのカメラマンもいるし、女子高生はキャーキャーと
騒いでるし、かなり盛り上がっている様子。



誰だろうと思って遠くから見てみると、歌詞がサイテーな
「ネットで探せるエイブルー♪」の2人組でした。
この某駅地区出身の彼らは、めでたくメジャーデビューすることに
なったらしく、どうやら駅前で凱旋ライブをしておられた模様。



なるほど。ホントに引越しすることになった訳ですな、彼らは。
よかったですね。いいレコード会社(ベルウッド)が見つかって。






はい。どーでもいい話はこのくらいにして、今日の本題。






東京の地下を縦横無尽に駆け巡る地下鉄路線・東京メトロでは、
毎月マナー向上を呼びかけるポスターを「マナーポスター」として
駅構内などに張り出しています。



(東京メトロのホームページ。「ポスター紹介」のコーナーで
過去のマナーポスターを見ることができます。)



基本的には、クマのぬいぐるみが、典型的な「マナーの悪い」行動を
取っているという内容なのですが、このポスター、毎月毎月
ホントにネタが細かい!



例えば9月のポスターは、列車内で新聞を広げて二人分の座席を
占領しているクマの様子が描かれているのですが、このクマが
読んでいる英字新聞、名前が"Daily Bear"なのです。



記事の内容も、アイドルグループ「KMAP」のレコード売上が
1位になった話題や、ゴルフトーナメント「K.M.オープン」の
ニュースなど、コミカルというよりほとんどアホ(笑)。



他にも、10月のポスターでクマが読んでる本のタイトルが、
「森の中心で愛を叫ぶ」で、本の帯には「冬眠フェア」の文字が。
フェアでは「冬眠完全マニュアル」や「冬眠人気スポット」などの
本が、イチオシになっているようです。



12月の酔っ払ったクマがぶら下げてた寿司折は「熊笹寿司」だし、
1月の福袋に書かれていた文字は「千熊万来」。
楽しいんだろーなー。こういうの考える広告会社の人たちは(笑)。






で、2月のポスターですが、この後に及んで
東京メトロ、かなり強力なネタを仕込んできました。



内容は、海外旅行に行こうとしている2匹の男女のクマが、
スーツケースで点字ブロックの上をふさいでしまう、という
ものなのですが、女子クマの持っている鞄には、
「SALMON AIRLINE」の鮭のロゴが。



そしてそのクマが持っているのは、
「今が旬!アラスカキングサーモン食べ放題の旅」なる
「くまくまツーリスト」の旅行パンフレット!






うおー!小ネタ萌えー(笑)。






来週には、このクマポスターシリーズの(おそらく)最終回となる、
3月版が張り出されます。楽しみなような、寂しいような…。






そういえば、今週号「AERA」の非モテ男vs負け犬女の座談会では、
ある非モテ男が「犬のぬいぐるみ好き」であることを告白し、
女性陣にドン引きされてました。ああ…見なかったことにしたい(笑)。






結局、本題もどーでもいい話でしたね。いつものコトですが。











2.17 thu.

今月の旅チャンネル「美女と湯めぐり」は、鬼怒川温泉が舞台でした。
今回も、猿回し劇場やウエスタン村などのビミョーな観光名所を
巡りながら、鬼怒川の寂れっぷりをブラウン管を通して強烈に
伝えるという、かなりステキな観光案内番組に仕上がっています。



ちなみに、今回のナビゲーターは水希遥さん。


(…ところで、この「妹はかわいい巫女」って、この二つを
同時に満たそうとするのは、さすがに設定に無理があるだろー。
パッケージのコピー「神様…私、どうすればいいの…。」は、
個人的にはかなりツボで笑えたけど。)


好みの顔かと言われれば、別にそんなこともないのですが、
相変わらずの見事な脱ぎっぷりだったので、まあよしとしましょう。



って、こんなこと言ってるから、いつまで経っても
非モテ男から脱却できないんだっつーの(笑)。






とゆーわけで、ワタクシもやってみました。リアルモテ・非モテ診断!






で、その結果がコチラ。



それなりに人はいいけど外見や対人的要素は人並なあなた。


話す女性だって皆無ではない、出会いもある、それなりに女性には
頼られることも多いのに、ときめくような体験が訪れない。


特に問題がある性格ではないし、アブない趣味もないし、へんだなぁ・・・と
思いつつ、ひとり身の毎日を過ごしているのではないでしょうか。


そして、その生活もあながち悪くないなー、なんて
受け入れてしまっていたりも。


でも実は、人の気持ちを思いやる心もある分、モテない自分を
じれったく思うこともあるのではないでしょうか。


どうも女性へのアピール・ポイントに欠けるようです。


このフラット君は、まさにその「受身」な姿勢がネック!


それなりに気を使うことができ、相手の気持ちを思いやろうと
考えるため、会話でも聞き役が多い
(そして、これを“いいこと”だと思っていたりして…)。


一見心優しく、穏やかなあなたのことを好意的にみている女性は
少なからずいることでしょう。でも、「彼氏」候補として考えるには、
ちょっと物足りない部分も多いし、ドキドキもない。


「一緒に歩いても恥ずかしくはない」・・それがあなたのレベルです。




でもなにかと都合のいい存在であり、便利なことが多いので女性が
貴方の周囲からいなくなることはありません。でもその“受身”を
やめない限り利用されるだけで終わりです。 気をつけないと、
悪いオンナにいいように使われたりしてしまいそうですよ。


ただ、同じようになんとなく地味で気持ちの優しい女性となら、
うまくいくかもね … ??







耳の痛いところもあるけれど、全体的には、余計なお世話だっつーの。
だいたい「特に問題がある性格ではないし、アブない趣味もない」って、
「美女と湯めぐり」毎月チェックしている時点で、とてもそうは思えん(笑)。



あと「都合のいい男」説はもう聞き飽きました。
2004年3月13日のニッキで、既におんなじこと言われてるし。






そもそも「一見心優しく、穏やかなあなたのことを好意的にみている女性」
って誰やねん。「少なからずいる」んやったら、せめてその中の
1割くらい、私の前に姿を現してくれてもよさそうなもんですが。






ちなみに、今年の製菓メーカー提供の異教徒祭で手に入れた甘いものは、
塾の教え子(中学生・もちろん男子)からのハイチュウのみでした。






Say Hello to Max Weber! は、
あくまでジェンダーフリー推進の立場から
この異教徒祭に断固反対しています。






…こんなことばっかり言ってるから、非モテ扱いされるんですよね。
でも、何と呼ばれようと、たとえ「アブない趣味」と言われようと、
明日の「温泉へ行こう!5」最終回だけは、絶対に観ます。
バイト中だけど。録画して(笑)。












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