ひとりごと
〜2003.March〜

君は会社を辞めました
仲間と真未来と己のために

君は会社を辞めました
絆と人間と己のために

小谷美紗子“真(君の真未来に捧げるうた)”より



3.24 mon.


自宅療養生活に入って、もうすぐ1ヶ月が経とうとしております。
体調の方は・・・基本的にはもう通常と同じ。
もうお酒だって飲めますよ。いや、もちろん今まで通りに、ですが。
薬の副作用でいきなりアルコールに強くなったとかいふ訳では決してありません(笑)。






先日(3月20日)、ちょっと気分が良かったので横浜までぶらぶらと足を伸ばしていたら、
いきなり携帯に上司から電話が。





・・・で、茶有君さあ、先日の退職願の件なんだけど、
一応、3月15日付で退職ってことで処理することになったから。
3月の給料半分になっちゃうけど、ごめんな(笑)





あら、いつの間にか私は退社していたことにされてしまいました。
ちなみに、私の退職願は「3月末をもって退職」。
まあ、3月に入ってからは自宅療養中で一回も出社していないので、
給料がもらえると分かっただけでもありがたいのですが。



ただ、そんな事、(笑)がつくような明るい声で電話されてきても、
こちらとしては「はぁ」としか返事のしようがありませんがな(笑)。



辞める事が不可避となったら、事後承諾で希望日前に辞めたことにしてしまうって、おい。
分かってはいた事だけど、やっぱ平社員なんてこの程度の駒だよな、と
改めて「企業の論理」の非人間性を実感させられた一瞬。









さて、そんな中、昨年から楽しみにしていたシルク・ド・ソレイユの
「キダム」東京公演を観に行ってまいりました。



ちょうど去年の今頃、ラスベガスで初めてそのパフォーマンスを見て以来、
すっかりファンになってしまっていたワタクシ。今回の東京公演も、
諭吉さん手放してでも絶対に行きたいマストな公演でした。



決してモ−娘。のCMについフラフラと引き寄せられてしまったわけでは・・・
ないとは言い切れなくもないとも言える可能性も否定はできなくもない。



ちなみにシルク・ド・ソレイユはカナダの前衛パフォーマンス集団。
「猛獣の出ないサーカス団」とも評されているらしいのですが、
そんな簡単な安っぽい一言で済ませてしまうのはどうかと。
サーカス・演劇・ミュージカル・・・ちょっとカテゴライズが難しい。
「パフォーマンス」としか表現できない気が。



とにかく、猛獣見るより驚かされる超人間技のオンパレード。
幻想的な衣装や迫力ある音楽(しかも生演奏!)、凝りに凝った舞台装置など、
ホント、完全に芸術の域に達していると思います。



文化社会学的にカッコつけて言えば「エンターテイメントビジネスとしてのアート」を
完全に成立させた貴重な一例。






今回惜しむべきところは、ツアー公演の悲しさか、やはり常設劇場での公演と較べると、
どうしても派手で大掛かりな舞台装置が制限されてしまっていたこと。



もちろん今回も数々の空中技には圧巻させられるのですが、
命綱と転落対策用のネットが必要になるような危険な大技が出せないのは
仕方がありません。アメリカで観たパフォーマンスに較べると、
どうしてもコンパクトにまとまった感じは否めないところ。



ただ、それを差し引いても一見の価値は十分にあると思うので、
茶有的には、オススメ。
シュールで幻想的な世界に浸ってみて下さい、と、いろんな人に
勧めまくっているのですが、イマイチ言葉だとうまく表現できないんだよな・・・。
この見た後に襲われる不思議な感覚は。






とにもかくにも、持病の「またアメリカに行きたい病」、
再発の予感です(笑)。









で、明日は、なぜか既に「元社員」になってしまった茶有の、
約1ヶ月ぶりの出社日。
どんな反応が待ち受けていることやら・・・こわっ。









3.18 tue.


今日は完全に私的な日記。
長くなりそうなので、はじめにお断りを。






約3週間ぶりの更新となりました。
いや、本当にいろいろあったのです。この3週間。
結論から言えば、冒頭にある小谷美紗子の唄の歌詞の通り。






今年に入ってからというもの、ノイローゼ状態までいった昨年秋の
忙しさが再び戻ってきておりました。
切羽詰まった納期に追いまくられ、クレームに頭を下げつづけ、
社内外問わず怒られっぱなし。毎日終電、睡眠時間4時間の生活が。


当然、自分の鬱状態も日を追うごとにひどくなっておりました。
食事がロクに摂れなくなったのは前回と同じなのですが、それ以外にも
会社にいる間ずっと手の汗が止まらず、皮膚がボロボロになったり、
夜眠れなかったり、休みの日、ベッドから一歩も外に出られなかったり。



昨年秋からずっと通っていたカウンセラーの先生と相談し、
薬を強くする等の対応で、何とか身体をごまかしながら
出社していたのですが、2月最終週になって、退社を決意。
上司にその旨を伝えました。



当然、すぐに辞めるという訳にはいきません。問題は電通新社屋よりも高く
積もっており、それらを一つ一つ身辺整理をして、引継ぎをしてからでないと・・・
責任感というか義務感というかバカ真面目というべきか。
でも、この期に及んで、このときの私は本気でそう考えていたのでした。






2月末日、起きたら8時ちょっと前でした。
普段は6時55分に起きていたので、時計を見た瞬間、頭の中はパニック状態に。
とりあえずすぐに着替えないと・・・と思ってベッドから出ようとした瞬間、
腹部に激痛。



とりあえず会社に「病院立ち寄り、午後出社」の連絡を入れ、
再びベッドに横たわったのですが、脂汗が止まらないほどの激痛は、
何時間経っても治まる気配がありません。
私はその日一日起き上がることができませんでした。



その日は一日中携帯が鳴りっぱなしでした。
ベッドの上で、工場の人間から携帯越しに「バカヤロウ!」と怒鳴られたときは、
ホント、泣きそうになりました。自分の不甲斐なさ1割。社会の非情さ9割で。






結局、土・日と激痛に耐え続けた私は、月曜日、身体を折るようにして
(痛みで真っ直ぐな姿勢が保てない)病院へ向かったのでした。



そして、週末以降の状況を聞いた先生が最初に発した一言。



「もう限界ですね」



その後の対応は素早いものでした。先生から会社の方へ
もう精神的・身体的に出社は無理であること、とりあえず療養に入り、
準備が整い次第、すぐにでも退社させた方が良いことを伝えてもらいます。



当たり前なのか、驚くべきことなのか、会社側も辞めさせまいと必死です。
まあ、ここで対応を間違えば、労災問題にまで発展しかねないので、
気持ちは分かるのですが。



ただ、この状況でまだ会社に留めようとするのは、社員の健康を
(大げさに言うなら「人生」を)を何だと思っているのか。
いくら平社員は駒に過ぎないとはいえ、会社への不信感は拭いきれません。



ですが、心療内科の先生、さすがプロです。言葉巧みに上司を説得し、
とりあえず長期の加療を認めさせてくれました。
いや、惚れました。若い女性の先生だったので、マジで(笑)。






その後、退社時期について何度か会社と話し合いをしたのですが
(それでもなお、上司は会社に残るように説得を続けたので)、
結局私の決心は変わらず(体調もなかなか完治せず)、半ば強引に
3月末での退社が決まった、というより決めさせたのでした。






現在は、薬を飲みながら自宅療養中です。
症状も快方に向かっております。つか、もともと原因ははっきりしているので、
その原因が取り除かれた今、このまま病気でありつづける理由は
まったくありませんし。



ただ、やっぱりそうは問屋が大根おろしゴリゴリ・・・で、
身体がストレス過敏になっているらしく、ちょっとしたことで
すぐに胃の痛み、ふるえ等が出てきてしまう状況です。
といっても薬も飲み続けているし、完治にもそう時間はかからないでしょう、というのが
先生と私自身の共通見解。






今後のことは・・・まだ模索中。
1ヶ月くらい実家に帰ってのんびりしようかな、とも思いつつ、
次にやりたいこともはっきりしているので、それに向けての
準備も整えなくては。やりたいこと・やるべきことはツユだく特盛り。


とりあえず東京残留は決定したので(4月から中野へ移住です)、
次は食い扶持を探すかな。






以上、実録「私が会社を辞めるまで」でした。
あ、でもまだ辞めてないんだった。一応3月いっぱいまでは。





次回、実録「私が会社を辞める日」、お楽しみに(笑)。









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