ひとりごと
〜2002.Feburary

東京へ来まして、そして今、改札を出ました
すべてを奪った、憧れの東京へ来ました

(エスカーゴ 「東京」 より)


2.23 sat.


ついでに映画ネタをもう一つ。



皆さんは、「ゴールデン・ラズベリー賞」という映画賞をご存知でしょうか?
アメリカではアカデミー賞に次ぐ権威ある映画賞としてその名を広く知られています。
ただ、アカデミー賞との違いは、「その年のNo.1クソ映画」を表彰している点です。
例えば、過去の受賞作を見てみると・・・


・ワイルド・ワイルド・ウエスト(2000年最低作品賞)
・アルマゲドン(98年最低主演男優賞−ブルース・ウィリス)
・コンエアー(97年最低人命・公共物軽視賞)


などなど、いずれ劣らぬ駄作のオンパレードです。
もちろんシャレなのですが、シャレとは思えぬ手間をかけて大々的にやるところがアメリカ的です。
ちなみに受賞者には、アカデミー賞発表前日に行われる式典の場で、4ドルの何ともゴージャスな
トロフィーが贈られます。





さて、今年のラズベリー賞ノミネート作品の中で注目を集めているのが、「パール・ハーバー」です。
最低映画賞、最低主演男優賞、最低スクリーン・カップル賞、最低監督賞、最低脚本賞、最低リメイク・続編賞と、
堂々6部門にノミネートされています。日本でいえば、「修羅雪姫」並みの高評価といったところでしょうか。


このパール・ハーバー。ディズニー制作による真珠湾攻撃を描いた壮大な歴史叙事詩・・・だったはずなのですが、
1億4千万ドルもの巨大な制作費を投入したにもかかわらずアメリカ本国で大コケ。
映画評論家からもボロクソに叩かれた結果、めでたく今回のラズベリー賞受賞となりました。


本国での収入の伸び悩みに危機感をもったディズニーが、起死回生策として、日本公開版にアメリカ版とは異なる
様々な修正を加えて日本でのヒットを狙ったというのは有名な話です。
そもそも、アメリカでは「壮大なる歴史映画」だったはずの作品が、日本ではなぜか「感動のラブ・ストーリー」という
宣伝文句に変わっています。公開国によってジャンルまで変わってしまうという、まさしく映画史に残る一本です。





私は、ハリウッドの「超大作」自体をけなすつもりは毛頭ありません。確かにこのサイトではマニアックな作品ばかり
レビューしていますが、私は「タイタニック」も「ジュラシック・パーク」も「スピード」も映画館まで観に行ってます。
しかもそれなりに楽しんでます(笑)。


また、「パール・ハーバー」を別に「史実と違う」といって怒るようなこともしません。
歴史書読んでるんじゃなくて、エンターテイメントですから。楽しければイイと思いますよ。
日本人だって「沈黙の艦隊」読んで喜んでるんだし(笑)。





ただ、本来こういった物言いは大嫌いなのですが、この映画に関してだけは言わせてください。
ワタシ、この映画を喜んで観る日本の若者だけはやっぱり許せないのです。





日本を「悪の権化」として描いた歴史映画がアメリカで大コケして散々バカにされて、
「ラブストーリー」に看板かけかえて日本で公開したら、大当たりした。
・・・こんなバカな話がありますか?


ハリウッド業界誌「Variety」は、東京ドームで行われた試写会の様子を次のように紹介したそうです。


観客の叫び声から判断して、若者の多くは生で俳優・ベン・アフレックを見て
胸がいっぱいになっているようだ


ベン・アフレック・・・。この度、見事最低主演男優賞にノミネートされました(笑)。


また18歳の女子学生は「今日まで戦争で苦しんだのは私たちだけかと思っていた。
でも、日本が他国を攻撃したことも見ました。ここ(日本)では普通、映画で
そういうものは見ないので、この映画は重要だと思います」と語った。


・・・語らないでくれ。頼むから。帰って「戦メリ」でも観ててくれ(笑)。


大部分の日本の若者は、パール・ハーバーが自分たちの国でどんな意味を
持つのかはほとんど知らず、スクリーンに映る戦争はディズニーが期待していた
全くのエンターテインメントになった。



・・・これですよ。
いくらハリウッド映画はエンターテイメントなんだから構わない、といっても、ここまでいわれて
「はいそーですか」と素直に思えるほど私は従順なディズニー信者ではありません。
よーするに、看板かけかえた「日本叩き映画」喜んで観てる日本人を、バカだと思ってる訳ですな。この記者は。


でも、私も全く同感。
ただ問題なのは、私も(恥ずかしながら)チャーリーなんて名乗ってるけど、一応日本人なわけで。
ってことは同じバカの一員と見られてるってワケで・・・。


・・・そーゆーことです。これからパール・ハーバーを金払ってレンタルしようとする人は、
300円払って日本人の地位を貶めているものと思ってください。





ってな訳で、僭越ながら私、茶有は、ひとりの愛国者として
「『パール・ハーバー』を絶対にレンタルしない運動」を提唱させていただきたいと思います。


あ、でも、ネタとして観るのは可です。但しアルファの100円セール時もしくはBig Benの半額セール時に限ります。
また、観た人は必ずこのBBS上でツッコミを入れてください。


ちなみに、「ベン・アフレックを見て胸がいっぱいになっ」ちまうよーな輩には、
非国民として「辻本清美の付き人1週間」の刑がいい渡されます(笑)。





あと、ついでに、愛国者として「『千年の恋〜ひかる源氏物語』を観よう!」運動も始めさせていただきます。
やっぱ吉永小百合でしょう。日本人ならば(笑)。






2.14 thu.


世間では、女の子が男の子に「カレールー」を手渡すのが大流行のようですが、
敬虔なる浄土真宗信者の私には関係ございません(笑)。
淡々と、粛々と、いつも通りに、映画紹介です。
今回も量が多いので、興味のあるタイトルだけつまみ食いしていただければと思います。ま、参考までに。



「MONDAY」

いろんな人から勧められて気になっていた日本映画の新鋭、SABU監督・脚本作品。
ふとした事から銃を手に入れてしまったサラリーマンが、凶悪犯罪に手を染めていく様子を描く。

・・・何か、観た人から怒られてしまいそうなストーリー紹介ですね。
実際はシンプルとは程遠い、ブチ切れた、とてもシュールな話です。開いた口が塞がりません。
最近話題の堤幸彦氏を「狂気の演出家」とするなら、こちらは「狂気の脚本家」かも。
狂った世界が好きで好きでたまらない!といふ方に。オススメ。
映像技術自体は、とてもしっかりしていて、観やすくて、安心。



「サトラレ」

「踊る大走査線」「スペーストラベラーズ」でおなじみ本広克行監督作品。
自分の考えていることがすべて他人に伝わってしまうという先天性異常を持つ青年の、感動の物語。

主人公が考えていることは、当然すべてアフレコ音声として周囲や観客に筒抜けになるのですが、
アフレコ音声が続いている間、他の出演者はしゃべることができず(それをやると音が混ざってややこしくなる)、
会話(?)のテンポに違和感を感じることも。
慣れてくると、もともとの原作の良さもあってか素直に作品に入り込めるんですけどね。
最後の方では、ちょっとウルウルしてしまいそうになりました。



「ペイ・フォワード」

「ディープ・インパクト」で一躍有名になったミミ・レダー監督作品。
天才子役オスメント君の、「世界を変えるちょっとしたアイディア」の広がりを描く。

ハリウッド映画の中では私が一番好きな監督さんです。
「ディープ〜」のときは、単純に「地球滅亡は回避できるのか!?」的な一大巨編にせず、
あえて現実的に、むしろ人間の弱さを全面に押し出した作品に仕上げた点に、
やはりハリウッドでは異色ともいえるミミ・レダー演出を見ました。ハッピーエンドじゃないし。
この作品も、実際にはありえない壮大なる感動物語かと思ったら、かなりローカルにまとまった話でした。
現実的に考えて、「そんなことで世界は変わらない」んですよね。でも、身近にいる人たちなら変わるかもしれない。
ちょっとだけよい気持ちになれる、ステキなお話です。



「SF ステレオ・フューチャー」

ミュージックビデオで有名な中野裕之監督作品。
安藤正信演じる、売れない時代劇役者の日常を描く。

MVをそのまま映画に持ってきました的演出は、私は好きではないのですが、
この作品はよくまとまっています。MV的な映像技術はもちろん多用されていて、そのクールな感覚には
脱帽させられてしまうのですが、本作は映画の命ともいうべき脚本もうまくできています。
「映像を一番美しく見せるための脚本」という意味で、非常に練られた作品。全体に漂う青白い空気が印象的です。



「東京マリーゴールド」

もう説明の必要もいらない、巨匠の感さえ出てきたように思われる市川準監督作品。
恋人と別れたばかりの田中麗奈と、海外留学中の彼女の帰りを待つ男との「期間限定付き恋愛」を描く。

やるかと思ったら、やっぱりやってしまいました。田中麗奈と母親役の樹木希林が台所で味噌汁飲むシーン
(ちなみに市川準は「ほんだし」のCMディレクター)。
小ネタが好きな人なら、このシーンのためだけでも絶対に観る価値はあり(笑)。
最後の結末には同調できる人とできない人がいるだろうけど、私は好きです。こういうちょっとひねった終わり方。
ハッピーエンドではないけれど、後味は良いです。技術的にも安定していて、田中麗奈ファンならずとも楽しめる一本。



「チャイニーズ・ディナー」

初めてこの人の作品を観たときは、本当に衝撃でした。「狂気の演出家」堤幸彦監督の短編。
殺しにきた男(SHAZNA)と、なぜ殺されるのか分からない男(柳葉敏郎)による、密室での二人劇。

このキャスト、この設定、そしてこの監督。どんな作品になるかは、推して知るべし。
たぶん、想像通りの内容だと思います。とことん低予算。でも絶対に他の人間には作れないストーリーです。
堤ファンおよび演劇ファンならば、絶対に見て損はしないでしょう。アイディアと演出が勝利した一本。



「みんなのいえ」

「古畑任三郎」で大ブレイクした三谷幸喜監督・脚本作品。
家を建てようとする夫婦(ココリコ田中・八木亜希子)の周囲で起こるドタバタ騒動を描いたコメディ。

いろんな所で言われていますが、前作「ラジオの時間」に較べると、少し押しが弱かった感アリ。
もっとはっちゃけてもいいと思います。三谷幸喜はそれが許される数少ない監督だと思うので。
三谷流ドタバタコメディというよりは、ほのぼのホームドラマといった方がいいかも、です。
ノリ的には「ラジオの時間」よりは「釣りバカ日誌」に近いかな。



「零の箱式」

こちらは映画じゃないです。私が大好きなお笑い芸人、ラーメンズのコント集。
別に名前に惹かれたわけではないです。ラーメンズ(笑)。
ネタに当たり外れはあるものの、このヒトたちのひねり方には毎回笑わされます。
大阪コントにはない、分かりにくい笑い。爆笑ではなく、思わず噴出してしまうような。
好き嫌いは分かれるでしょうが、私は一種の「芸術」だと思ってます。この人たちのお笑いは。天才芸。






ふー。疲れた。
映画ネタに関してはもう一つどうしても言っときたい話があるのですが、それはまた次の機会に。






2.5 tue.



固有名詞が好きです。



朝日新聞のバカ話・・・失礼、アカ話から、いきなりナニ?と思った方も多いと思いますが、
何でもありが信条の茶有ニッキなので、気にしないでくださいな。
ただのつれづれ話です。世迷いごとです。肥大化した妄想の発露です。廃人的自己顕示です(笑)。



昨年の秋に、「ウグイスダニ」という映像作品を作りました。
ある事情から離ればなれになってしまった一組の男女が、すべてのしがらみを捨てて、
お互い二人の思い出の地である「ウグイスダニ」を目指すというお話です。
(いろいろあって、あんまり詳しいストーリーは書けないのですが)


作品内にセリフはありません。その代わり、二人が互いにあてて書いた手紙が、
楽しかった頃の記憶(映像)とは対照的に淡々と読み上げられます。
例えば、男が書いた方の手紙をちょっと紹介してみると、こんな感じです。



  北千束で生まれた地球は、目白目黒という双子の姉妹と、大塚大崎という少し太ったカエルの老夫婦に
  見守られながら、やがて鶯谷という、この世のパラダイスにたどり着くのです。


  そこに神はいないけど、天井裏からじっと覗き込む、寛永寺の坊主がいます。


  ちょっとだけ赤く染めた髪で僕らを右ナナメ48度から狙い撃つ女子大生が、
  鬼子母神の裏で息を潜めています。北千束出身のちょっと臆病者の地球君は、
  それでもようやく見つけたこの世の果て、紀元前3世紀に日暮里民族との戦いに敗れて以来の
  悲願だった聖地奪還をなしとげた嬉しさからか、駅前でエビスビールを飲み干すのです。



文章自体は意味不明です。これを書いた脚本家さんも、どうやら意味は分かっていない様子。
彼にこっそりと聞いてみたところ、語感だけで選んだ固有名詞の羅列なので、深くは考えないでくれとのことでした(笑)。


でも、ポイントは「固有名詞」なのですね。別に「エビスビール」であることに意味はなく、
「キリンビール」でも「サッポロビール」でも何でもよかったのですが、ただの「ビール」では絶対にダメだったわけです。
(ただし、主人公がJR恵比寿駅の階段を駆け下りてくるシーンがあるので、それとエビスビールをかけたという説もあり)



意図的に作り上げられた「空白の空間」もあるとは思うのですが、私はこちらの方が好きなのですね。
「どこか」じゃなくて「日本」、日本より東京、東京より台東区、台東区より鶯谷。できれば根岸1丁目。
ストーリーの本筋とはまったく関係なくてよいので、とにかくあまりにも具体的かつ現実的な名前がそこにあると、
いろんな妄想が浮かんでくるわけで。で、そのとっても現実的な妄想が、私は大好きなのです。





「津軽海峡冬景色」では、主人公は上野発の夜行列車を降りて連絡船に乗り、竜飛岬を見つめます。
漠然と「北国」ではなく、竜飛岬なんですね、なぜか。この辺がステキです。
ただ、傷ついた女性と冬の竜飛岬って、ものすごくステレオタイプのような気もしますけれど。


それに対し、狩人の名曲「あずさ2号」では、同じく傷ついた主人公は、春まだ浅い信濃路へと旅立ちます。
乗り込む列車は・・・これが重要。なぜか「8時ちょうどのあずさ2号」なのです。
「新宿発の特急列車」なんてあいまいな表現ではありません。4号でも6号でも「かいじ103号」でも
「ホームライナー青梅」でもよいはずなのですが、ここでは絶対に「あずさ2号」なんです。


・・・いろいろ妄想がわきませんか?8時ちょうど発の「あずさ2号」に乗るためには、
横浜市磯子区からとしても6時半くらいには家を出る必要があるでしょうし、
つくば市竹園在住のお二人ならば、5時20分発の始発に乗らないと間に合いません。
でも、その場合、もしかすると二人は前の日から新大久保界隈でお泊り?きゃっ。ぽぽぽ。・・・などなど。



テレビドラマや小説や詩といった、100%制作者の妄想で作り上げられた世界の中にいるとき、
私にとっては、その中のどーでもいいところで感じるビミョーな現実感こそが、実は最大の妄想の糧なのでした。



  天神駅の改札口で君のよれた笑顔 行き交う人の暗いオーラがそれを浮かす
  (スピッツ 「さわって・変わって」)



  都会では冬の匂いも正しくない 百道浜も君も室見川もない
  (椎名林檎 「正しい街」)





さて、2月のニッキの冒頭文はエスカーゴの「東京」に出てくる一節です。ちなみにエスカーゴも福岡出身とのこと。
はるばる九州からやってきて、東京駅の改札を出るときの昂揚感、これもステレオタイプといえばその通りなのですが、
自分も感じつつちょっと忘れてた感覚かも。東京に、「憧れの」っていう接頭語を思わずつけてしまう、そんな感覚。
今、改めてこういうフレーズを聞いて、ミョーに新鮮に聞こえてしまいました。





はう。今日はマシュー南(藤井隆)とおちまさとについて語るつもりだったのに、
気がつけば、こんなセンチメンタルジャーニーな日記が出来あがってしまってました。むぐー。



  影絵のように美しい物語だけ見てたいわ 伊代はまだ16だから
  (松本伊代 「センチメンタル・ジャーニー」)



・・・いや、これは固有名詞の使い方違うでしょう。どう考えても(笑)。






2.2 sat.

1月の日記のコーナー。冒頭にチェッカーズの詩を使っていたのですが、
誰もツッコんでくれないのがちょっとサミシかったです。
ちなみにあの詩は、現在ごくごく一部のヒト達の間でアホみたいに盛り上がっている某ヤンキー系バンドの
MVの中で引用されてた一節です。引用というよりは、パクった上にバカにしたと言った方が正しいのですが。


ちなみに、彼らは「どこまでも続く赤いテールランプが綺麗で」などなど、その他にも今となっては
口に出すのも恥ずかしいようなフレーズを連発したりしています。しかも手話つきで。
それにしても、こういうネタに敏感に反応してしまうワタシ。歳がバレますね。ビバ・良山中学!






卒論のせいで1月にほとんど更新できなかった分、お話したいネタは山ほどあるのですが、
そんなどーでもいい話はどーでもいいときにするとして、今はやはりタナマキ更迭問題について語らないと
タカモク先生に怒られてしまうので、今日はその話題で。


6月6日の日記で、私はタナマキと小泉総理の歪んだ関係について話しました。
別に金曜の深夜に鶯谷駅北口から出てくる2人を見たとか、そういった関係ではありません。
小泉総理は、「神の国発言」で最初で最後の存在感を発揮した森の一派で、とっても右側通行の人であるのに対し、
タナマキは角栄さんの影響でしょうか、極端に左のツバサが目立つ人です。
外交スタンスとしては、むしろ抵抗勢力の代名詞・野中さんに近いくらいなわけで。


そんな2人が同じ政権の中でやっていくのは、呉越同舟どころか米アフガン同舟です。
特に、自民党嫌い・左翼大好きの朝日新聞が、この危険な関係をどう報道するのか、目を万暦赤絵皿にして
観察しましょう、と私は申していたのでした。


では、タナマキの外務大臣就任以来続いてきたドタバタ劇の集大成ともいえる今回の更迭事件を、
メディアはどのように受け止めたのでしょうか。例によって朝日と産経の記事を比較しながら見てみたいと思います。
ちなみに、以下、産経の社説は黒色で表示しますが、
朝日はアカです特に深い意味はありませんが(笑)。






1月31日、朝日の社説「けんか両成敗は通らぬ」より。

それ (外務省事務方によるNGO参加拒否と、鈴木宗男氏の関与のこと) について首相が
何ら判断を示さず、事実関係の究明をあいまいにしたまま、当事者3人のクビを切って
事足れりとするのでは、事の本質を隠したまま幕引きを急いだと言わないわけにはいかない。


では、同日の産経の1面コラム「産経抄」です。

「言った」「言わない」をはっきりさせよ、真相を究明せよという意見もある。いかにも“正論”ふうに
きこえるがさてどうだろう。三者三様、職を賭しての主張のはずだから、おいそれ節を曲げるとは
思えない。拷問でもして口を割らせるというなら別である。


・・・全面戦争の予感(笑)。


多くの人々の関心を引きつけた田中氏が去り、機密費をはじめとする外務省の改革が
なおざりにされるとすれば、元の木阿弥になってしまう。


真紀子さんは外務省改革にメスを入れていた、という誤った思い込みも広がっている。
ならばお伺いしたいが、田中前外相はこれまでどんな改革をやられたか。それが何もない。
公金横領などを摘発しているのは司直であって、ここらへんにも錯覚があるようだ。



いや、ホント楽しい。この2人のケンカを見てると。
こんな感じでネタ満載の言い争いは延々と続いていくのですが、結局2人が言いたいのはココなんですよねー。


考えるべき第一は、外交と国民の関係である。アフガン復興に限らず、草の根レベルで
活躍できる市民主体のNGOは、これからの時代、外務省が協働すべきパートナーである。


今こそ本格的な外務省改革の契機とすべきだが、それは何も金の問題ばかりではない、
屈辱的な対中国姿勢の是正などもその第一歩である。


はい、最終的にはいつもの感じでまとめられてしまいました(笑)。
ワタシ的には5対2で産経の勝利、朝日は撤収→負けシェフの晩餐コースなのですが、
どっちもどっちのような気もするので、判断は皆さんにおまかせしますです。ハイ。






最後に一つだけ。今回の更迭によって小泉内閣の支持率は大幅に下がるだろうと予想している点だけは
両紙とも一致しているのですが、それがどうも私には納得できません。


今回の更迭劇で小泉首相支持から不支持に変わる人って、要するにタナマキにすごく期待していて、
それを切った首相に失望したってことですよね。でも、何度も言うように、タナマキと小泉首相のスタンスは
初めから正反対でした。外交の面に限っていえば、タナマキは小泉首相にとって最大の抵抗勢力だったわけです。


自民党守旧派=抵抗勢力をぶっ潰すといって首相になった小泉さんですが、いくら人気取りのためとはいえ
全く反対の外交スタンスを取るタナマキを外相に置いたのは完全に失策でした。政府内に自ら抵抗勢力を
引きずり込んでしまったようなモンですから。従って、抵抗勢力をぶっ潰したい小泉さんによって、
結局のところタナマキは遅かれ早かれ消える運命にあったのは間違いありません。


つまり今回の更迭は、小泉さんにとっては、ある意味信念に従って抵抗勢力を排除しただけで、
何ら非難される筋合のことではないのです。それを「小泉が抵抗勢力と妥協しはじめた」などと
無理矢理な理由をつけて不支持に回るというのは、どういう了見なのでしょうか。
それとも、所詮世論なんて久米&筑紫のコラムの焼き直しに過ぎないのでしょうか。
いいかげん気付いて欲しいのですが、何だかんだ言って、マスコミは嫌いなんですよ。小泉政権が(産経は除く)。


6月6日の問題提起、「結局マスコミはどの方向へ日本を持っていきたいのか」。結論は出たようです。
ニュースステーションが全く批判をせずに日本政府の政策を受け入れるとき、
それは、共〇党単独政権が成立したとき以外にはないのでした。


・・・分かってはいたことですが(笑)。





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