ひとりごと
〜2002.January

夕日のスクリーン 映る笑い声が
壊れたGTどこまでも押して行く
俺たちずっと石ころのダイヤのままでいような
そいつだけは守れそうな約束だったぜ

(The Checkers “Friends and Dream” より)


1.28 mon.

今年も残すところあと330日あまりとなりました。
年の瀬で何かとあわただしいことと存じますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
旧年中は、当サイトをご愛顧いただきまして、本当にありがとうございました。
来たる年も、よいサイト作りに精一杯励む所存にございますので、どうぞよろしくお願いいたします。


ってな訳で、約1ヶ月ぶりの更新となりました。
自分にとって、1月は1年の中で最も時間の過ぎるのが遅い月のはずなのですが
(だって、正月からまだ1ヶ月しか経ってないんですよ。信じられますか?ミナサマ)、
今年は気がつけば2月が目の前です。


なぜ、残り少ない学生生活。貴重な時間がこんなにも凄まじいスピードで過ぎてしまったのか?
もちろん、諸悪の根源は、「卒業論文」に他なりません。
私の所属する社会学類は、卒論提出が1月の第3水曜日なのです。
おかげで、年が明けてからは、資本主義と有刺鉄線電流爆破デスマッチを繰り広げる毎日が続いていたのでした。


担当教官である「(鬼の)キタダ大先生」が私に課した試練は、400字詰め原稿用紙200枚。
80000字相当ですから、文庫本2冊分の大長編です。
私にとっては卒業がかかっているわけですから、そりゃあもう死ぬ気で書きましたよ。
ほんのちょっと書いてはwordの「文字数カウント」ウィンドウを見て、「あと〇万〇千〇百字!」・・・その繰り返しです。
おかげで、「資本主義」「消費社会」「文化融合」といった言葉に限っては、ブラインドタッチできるようになりました(笑)。




そして提出日、私は何とか81000字におよぶ大論文「資本主義社会における文化の『融合』」を書き上げ、
目に涙を浮かべながら(ウソ)、キタダ大先生のところへと向かったのです。



キタダ大先生いやー、お疲れ様でした!
   茶有  いやー、疲れました!(笑)



笑顔で(・・・でも私の笑顔は引きつり気味)そんなやり取りをしながら、キタダ大先生は私の論文をパラパラとめくります。
しかしその後、彼は私の必死の努力を粉々に打ち砕く衝撃の一言を口にするのです。




キタダ茶有君、これ、300枚あるじゃん




茶有 「・・・は?




私は400字詰め原稿用紙200枚=80000字として、この文字数を達成するために、
wordの「文字数カウント機能」とにらめっこをしながら、書いても書いてもたどり着かぬゴールに向かって
黙々とキーボードを叩いていたのでした。


賢明なるミナサマはもうお気づきのことと思います。
「文字数カウント」ということは、「改行したときにできるスペース」や「行間」などは全くカウントされないのです。
つまり、純粋に文字の総数で81000字に達していた私の論文は、「1ページあたり40字×30行」という
学校指定の様式にすると100ページ。原稿用紙だと300枚近い分量になっていたのでした。
ショックのあまり言葉を失いつつも、原稿用紙200枚=8万字ということではなかったのかと
食い下がる私に、キタダ大先生はさらに痛烈な一言を浴びせかけます。




キタダそんなん、私がひとつひとつ文字数かぞえられるわけ
   ないでしょ(笑)





・・・全面敗北。
そーなんだけどさっ!確かに言われてみればそのとーりなんだけどさっっ!!


もちろん、卒論の分量に上限規定はないため、指導教官の指定枚数を大幅に越えたからといって
それが無効になることはありません。


もちろんそうなのですが、やっぱり、「あと〇〇字!」と、そればかりを曼荼羅経のように唱えながら
夜通しココスで資本主義システム相手に格闘していた最後の数日間を考えると、何か切なさが残ってしまうのです。
ダマされたというより、完全に私の勘違いだったんだけど・・・でも・・・でも・・・(泣)。










あ、誤解を避けるために言っておきますが、キタダ大明神閣下は、とっても良い方です。


北田暁大著『広告の誕生〜近代メディア文化の歴史社会学』(岩波書店)も
絶賛発売中!本屋さんに無い場合は注文しよう!



こんだけ言っとけば、口頭試問、大丈夫・・・ですよね(笑)。




あと、今回の卒論完成にあたってのいちばんの功労者は、マイPC「タカギ君」に他なりません。
連続数十時間の使用に悲鳴をあげながらも、命の次に大切な(当時)、私の論文を見事最後まで守ってくれました。
痛みに耐えてよく頑張った!感動した!




さて、卒論も終わったことだし、残り少ない学生生活、充実したものにするぞー!
・・・と意気込んだのもつかの間。こんな時期になって、昼ドラ「温泉へ行こう!3」の放送が始まってしまいました。
どうやら、残りの学生生活は「くら原」の仲居さんたちに捧げることになりそうです(笑)。






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